啓蟄-けいちつ-(3月5日~3月19日頃)

特徴

啓蟄とは、冬眠をしていた虫が穴から出てくる頃という意味。生き物たちは久しぶりに感じるさわやかな風と、麗しい麗らか春の光の中でイキイキとする。柳の若芽が芽吹き蕗のとうの花が咲く頃。

魚『さより』

春から秋にかけて収穫され、旬は3月~5月頃。寿司や天ぷらによく用いられる高級食材です。お祝いの席には、その長い身を結んだ昆布だしのお吸い物が出されることも。

鳥『かわらひわ』

羽を広げると黄色のきれいな模様がはっきりと見えます。数羽で行動することが多く、春から夏にかけて頻繁に住宅街に現れます。

野菜『わらび』

わらびは野山などの日当たりのいい場所に多くみられる山菜です。山菜の中でもあくが強く、時間がたつと硬くなってしまうので、採った日には必ずあく抜きをします。

花『かたばみ』

ハート型の3枚の葉に、小さな黄色い花が春から秋にかけて咲きます。クローバーとよく似ていますが、全く異なる植物です。夜になると葉をしぼませ眠りについたように見えます。

行事『十六団子』

春には農作物を守るために“田の神様”が山から里へ下りてきます。収穫が終わる秋には山に戻っていきます。この神様の移動日である三月と十一月の十六日に、十六個の団子を供えることを「十六団子」と言います。

七十二候

蟄虫啓戸-すごもりのむしとをひらく-(5~9日頃)

土中で冬眠をしていた虫たちが、暖かい春の日差しの下に出てき始める頃。虫とはいいますが、冬眠から目覚め始めるすべての生き物のことを表しています。

桃始笑-ももはじめてさく-(10~14日頃)

桃のつぼみが開き、花が咲き始める頃。昔は“咲く”という言葉を“笑う”と表現したそうです。ゆっくりと開いていく桃の花は、ほほ笑んでいるようにも見えます。

菜虫化蝶-なむしちょうとなる-(15~19日頃)

青虫が紋白蝶になる頃。厳しい冬を越したさなぎが羽化し、美しい蝶へと生まれ変わり、羽ばたく頃。菜虫とは、大根や蕪などの葉につく青虫のことをいいます。菜の花が咲いてまさに春本番。