事業をやるうえで『やり方』も大事ですが、それ以上に『在り方』が重要です。具体的には、働き方・心のステージを上げていくことが幸せに繁栄していくことに繋がります。逆に言えば、これをしなければ苦しみながら一時的にしか結果を出せない不幸な成功者となり、破滅していくことになり兼ねません。

例えば、僕の経験ですが、人のためとか言いながら結局は自分が成功したいと思っていた時期がありました。その頃に仲間となった強力なパートナーは、やはり同じようなことを考えていて、損得勘定の関係となり、やがてお互いにストレスが溜まり、最終的にはトラブルとなって縁を切ることになりました。要は、自分の心の状態と同じような人が引き付けられ、それに見合った現象が起きるのです。

働き方・心のステージは、大きく2つに分けられます。『自分の成功を目指すステージ』と『世のため人のために幸せに働くステージ』です。

前者は結果を追い求めることを最優先にしたり自己満足的な夢を追ったりします。満足感を得ることが幸せだと勘違いしていて、より高い目標を達成したり世の中で目立ったりしていきます。ただ、それは刺激を追い求める刺激病とも言える状態です。満足感にはきりがないので満たされることが無く、結果以外の大事なことをないがしろにしてしまいます。気が付けば人付き合いは表面的で、ストレスや不安に押し潰されそうになり、成功したとしても苦しい状態で、その成功も長くは続きません。多くの人は刺激を求めて「稼ぎたい」「認められたい」「自立したい」「あの人みたいに輝きたい」「ワクワクを仕事にしたい」「正しいものを広げたい」「幸せになりたい」と思って成功を目指しますが、その延長線上に幸せはありません。あるのは孤独や闇です。そうなる原因は、自分のメリットや利益を優先に考えていることにあります。

前者は原動力にはなりますしいきなり世のため人のためというのも難しいかもしれませんので、事業の序盤ではそこを目指しても良いですが、目指して頂きたいのは後者の『世のため人のために幸せに働くステージ』です。人のことよりも自分のことを考える比重が多い状態をできるだけ短時間にし、早く後者のステージに行くよう心掛けることです。もっと言えば、既に後者のステージであるかのように考え、振る舞う事です。

前者と後者では、幸福度が圧倒的に違います。“幸せな状態”とは何かと言えば、『明るく軽く温かい心』そして『一体感』があることです。後者はそのような状態であり、他力も働きます。前者はそれとは真逆で、『暗く重く冷たい心』『分離』の状態であり、基本的に自力でやるしかないので、一馬力しか働きません。客層もステージによって変わります。占い鑑定を申し込む判断も、前者のお客様は『安いから』『自分が何かを得たいから』『自分の心を安定させたいから』という理由が多いのに対して、後者のお客様は『高くてより役に立ちそうだから』『あなたがやっているから』『もっと人の役に立ちたいから』という理由が多くなります。

それでは、後者がどのような価値観なのかをもう少し説明しましょう。まず、仕事をするのはお金のためではありません。もちろんお金は大事ですので、そのことは考えますが、それは要素の1つでしかなく、どうにかなると思っています。それよりも「世の中を良くしたい」「人に喜んでもらいたい」「みんなで幸福度を上げていきたい」「使命・お役目を果たしたい」という想いの方が強いのです。人に喜んでもらうことやお役に立たせて頂くこと自体が自分の喜びであり、じわ~っという深くて長い幸せ感に包まれます。心よりも魂に焦点を当て、安定を求めるよりも熱くチャレンジしていきます。また、志が高く、自分だけでは目的を追求できないので仲間を作り、相乗効果を生んでいきます。神様やご先祖様など見えない力にも応援され、偶然をも味方に付けます。

では、前者のステージから後者のステージに行くためには、どうすれば良いのでしょうか?それは、今までのレールから抜け出すことです。そのためには、勇気が必要です。なぜなら世界がガラッと変わるわけですから、後者のステージに行こうとすると、これまで付き合っていた人との別れがあったり、より利益やメリットのある誘い(誘惑)があったり、一時的に売上が下がったり、自分の無力感を目の当たりにしたりするからです。それは、本当にそのように生きていく意志があるのかを天に試されている事象だと言えるでしょう。このステージは上がったり下がったりもしますので、できるだけ意識をして、上のステージが基本となるようにしていきましょう。

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