よく「ターゲットを1人に絞った方が良い」ということが巷で言われます。これは、ある意味で合っているのですが、信じすぎない方が良いかもしれません。確かに1人を想定することで、専門性や独自のカラーを出したり、サービス内容のクオリティを高めたり、より響くPRをすることができるようになります。

ただ、それは事業の序盤では絞らないほうが良いです。なぜなら、その絞ったターゲットと自分を頼ってきやすい安い層がズレていたら、そこでミスマッチが起こり、逆に集客が上手くいかなくなるからです。例えば、経営者を相手にしたいのに自分の周りには主婦層しかいなければ、まず経営者に会うためにどうするかから考えなくてはなりません。それでは時間や労力やお金などがかかってしまいますし、実際に経営者に会えても自分を選んでもらえるかは、博打のようになってしまうのです。

ターゲットを絞るための賢明な方法は、まずは自分が相手にしたい層をざっくり決めることです。年代・職業・ライフスタイル・仕事観・人生観などをなんとなくでOKです。そこから実際に活動していって、傾向を探っていくのです。

自分がどんな人にどのようなことで頼られやすいのかの傾向が分かってくれば、そのような人向けにサービスを強化していくことができ、それが差別化・オリジナルカラー・ターゲットを絞るということに繋がっていきます。また、自分の強みや、過去の経験や実績、得意なことなども分析してみると、その参考になるでしょう。

自分がやりたいことよりも、まずは求められる人に求められることをしていった方が、事業が上手く回ります。やりたいことは、その先で徐々にシフトしていけば良いですし、その方が早く実現することができるでしょう。

なお、ターゲットは、競合となる人が目立ってきたらもう少し絞れば良いのであって、1人にまで絞らなくても問題ありません。現に僕自身もあまり絞っておらず、OL・主婦・経営者など、幅広いお客様に選んで頂けています。