実は、占いは、事業にするハードルが非常に低いです。なぜなら、元から占いを好きな人が多いので、「占いやっています」と周知するだけで申し込みが来ることは当然のように起こる事象だからです。お祭りでチョコバナナやベビーカステラを売るくらい簡単です。他の多くの職業では、「〇〇始めました」と言ってもそこまで簡単ではないでしょう。本当は、事業家としては、相手の願望実現や問題解決のツールとして提案するスタンスを身に付けた方が良いのですが、そういうことをしなくても、鑑定料1万円くらいまではそれだけで人は集まります。

よく、「マーケティングをしましょう」と言われますが、マーケティングとは本来、市場調査のことです。どう売るか、よりも、何をどこに出せば簡単に売れるか、という意味合いが強く、そちらの方が大事だという事です。大手のメーカー企業などは、それを知るために莫大な時間とお金をかけてアンケートなどで調査をします。それをやらずに売れないものを製造する方が、赤字のリスクがあるからです。占い、特に四柱推命は、ある意味、既にマーケティングがされているサービスと言えます。占いは怪しいイメージもあるため、大手は裏では使っていても、企業イメージを守るために大々的にそれを表に出さないので、強すぎる競合も現れません。上手くいきそうなサービスを見極めるのも、起業家としての資質と言えますね。

占いを事業にするのが簡単な理由は、もう1つあります。それは、『実績を求められないから』です。似たような業種に、コーチ、コンサルタント、カウンセラーなどが挙げられますが、それらは“どれだけの実績があるのか(本当に自分の悩みを解決してくれるのかの証明)”が求められます。しかし占いは、種類にもよりますが、自分を知るということに関しては、読み解く(または正しいやり方通りにやる)ことさえできればそれだけで信用されます。現に僕自身も、子育ての経験がないのにその相談が来たり、結婚する前から離婚の相談が来たりしていました。もちろん、問題解決の質を上げていくには経験・実績は必要になりますが、事業の序盤では、目立った実績がなくても仕事として成り立ってしまうのです。

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