白露-はくろ-(9月7日~9月21日頃)

特徴

夜中に大気が冷え、草花や木に朝露が宿り始めるころ。降りた露は光り、白い粒のように見える。
野には薄の穂が顔を出し、秋の趣がひとしお感じられる。日中の暑さも和らぎはじめ、だんだんと秋の気配が深まっていく。朝夕の心地よい涼風に、幾分の肌寒さを感じさせる冷風が混じり始める。

花『鶏頭-けいとう-』

ニワトリのとさかのような花を咲かせることから、この名前がつきました。トサカ系、久留米系、キルドシー系、プルモサ系と4つの系統に分かれており、草丈や花の形は様々です。

野菜『南瓜-かぼちゃ-』

おかずにもお菓子にも使えるかぼちゃ。かぼちゃには免疫力を高めるBカロテン、冷え症改善によいビタミンEが多く含まれているので、季節の変わり目であるこの時期にぴったりです。

果物『梨-なし-』

シャリシャリとした食感がくせになる梨。日本で栽培されている果物の中では最も古く、弥生時代の遺跡からも梨の種が見つかっています。枝がついていた頭よりも、お尻に甘みが詰まっています。

魚『秋刀魚-さんま-』

秋の味覚の代表である秋刀魚。美味しい秋刀魚は皮がピンと張り、背が青黒く光っています。頭から背中にかけて盛り上がり、口先が黄色をしているのは脂が乗っているあかしです。

行事『中秋の名月-ちゅうしゅうのめいげつ-』

旧暦の8月15日は満月にあたり、「中秋の名月」または「十五夜」と呼びます。ちょうど里芋の収穫時期でもあるので「芋名月」とも呼ばれます。日本では月見団子やすすきをお供えしますが、地域によっては芋や栗も供えられます。

七十二候

草露白-くさのつゆしろし-(7~11日頃)

草花の上に降りた朝露が、白く涼しく見える頃。夏から秋への変わり目で朝夕の涼しさが際立ってきます。「露が降りると晴れ」という言葉があり、朝霧は1日の天気を伝えてくれます。

鶺鴒鳴-せきれいなく-(12~16日頃)

鶺鴒が鳴き始める頃。鶺鴒は水辺を好む鳥のため川の上流域に行くほど多く見られます。町中ではあまり見かけられませんが、民家の軒下などにも巣を作ります。鶺鴒は日本神話にも登場します。別名「恋教え鳥」。

玄鳥去-つばめさる-(17~21日頃)

暖かくなる春先に日本にやってきたツバメが、暖かい南の地域へと帰っていく頃。また来年の春先には戻ってくるので、しばしの別れとなります。燕が子育てを終え、南へ帰っていく頃。来春までしばしのお別れです。