処暑-しょしょ-(8月23日~9月6日頃)

特徴

処暑は、暑さが止むと言う意味。厳しい暑さの峠を越したころ。萩の花が咲き、朝夕には涼しい風が吹き、心地よい虫の声が聞こえてくる。暑さが和らぎ穀物が実り始めるが、同時に台風の季節の到来でもある。

花『木槿-むくげ-』

朝に開いて、夜にはしぼんでしまうことから、「槿花一朝の夢」といった成句も存在するほど、はかなく涼やかな花とされています。木槿は韓国の国花としても知られています。

花『秋の七草』

七草は春だけではなく秋にもあります。萩・桔梗・葛・藤袴・女郎花・尾花・撫子が秋の七草です。春の七草のように七草粥にするのではなく、観賞用として親しまれています。

果物『葡萄-ぶどう-』

日本では30~40種類の葡萄が栽培されていますが、世界ではなんと10000種以上も存在しているようです。葡萄は上部分が糖度が高いので、下から食べると徐々に甘みが強くなり美味しく食べることができます。

魚『鰯-いわし-』

名前の由来は、すぐに弱ってしまう魚ということから、魚に弱いとつけて「鰯」ですが、実際は「海の米」「海の牧草」と呼ばれ、世界中の海の生態系を支えています。

虫『マツムシ』

高い音域で、「チッチリリッ」と鳴くマツムシ。昔からスズムシとともに鳴く虫の代表とされていました。秋の夜長に癒しの音色を響かせてくれます。

七十二候

綿柎開-わたのはなしべひらく-(23~27日頃)

綿を包む柎が開き始める頃。柎とは花の萼(がく)のことです。柎が開き始めると綿の実がはじけ、白いふわふわとした綿毛が中からとび出してきます。この綿毛が木綿の糸や布になります。

天地始粛-てんちはじめてさむし-(28~9/1日頃)

ようやく暑さが静まる頃。天気図には秋雨前線が登場し、冷たい空気とともに秋を運んできます。とはいっても、日中はまだまだ暑く、夏の気候が続きます。「粛」は縮む、しずまるという意味です。

禾乃登-こくものすなわちみのる-(9/2~9/6日頃)

日に日に稲穂の先が重くなってくる頃。稲が実り色づき始め、穂を垂らします。しかし、この時期は台風が襲来してくる時期であり、各地で農作を祈るお祭りが開催されます。「禾」は稲穂が実った所を表した象形文字。